デンマークのクラフトマンシップ

当社の商品は細かなピースにいたるまで、1950~70年代のデンマークのクラフトマンシップとサイドボードのデザインを維持するために作られています。ミッドセンチュリーの時代に使われていた機械や道具、そしてテクニックが、そのまま今日も使われ、オリジナルデザインに忠実に家具を作り上げているのです。また、工房で昔使われていた道具が現役で使われ、デザインの細部にいたるまで、復刻された家具にきちんと反映されています。

確かな工芸の伝統

1960年代当時、オリジナルの家具を製作するのに使われていた技術や、当時の機械や道具が、今日の工程の大部分で使われています。特にシームレスなタンブールドアを作るに工程は、最も時間がかかるだけでなく、正確さが求められる作業です。「シームレス」と呼ぶ理由は、閉じた状態では扉はまるで1枚の板のように見え、開くときには魔法のようにサイドへと吸い込まれるように消えていくからです。実際にはこの扉は、正確にカットされた薄い板を、キャンバスの上に細心の注意をはらって並べて糊付けして作られているため、それぞれの板が順番にサイドへと流れるように移動するのです。職人の高度な技術があってこそ、このタンブールドアが作られて、サイドボードの枠にきちんと収まるように正確に作られるのです。ほんの少しのずれが全てを台無しにしてしまいます。また製作には正確さと膨大な時間が求められるため、今日ではこの技術はあまり使われなくなりました。

最新技術も取り入れて

サイドボードの復刻にはもちろん、いくつかの調整と改良が必要で、そのために最新の技術を導入した部分もあります。サイドボードの脚や留部分が、復刻生産ではすべて無垢材で作るようになったため、それらの技術は主にこの部分に使われることになりました。また5軸フライス盤であるCNCマシンを導入し、これ以上にない正確なカッティングと接合部分の更なる強度を得、より強く安定したサイドボードを作り出すことができるようになりました。

このように最先端の機械や技術が当社の家具の製作には欠かせない重要なものである一方、中心にあるのは常に工房の職人の熟練の技であることに変わりはありません。経験豊富なベテランの職人だけが、機械のプログラミングや制御を行い、接合部分の複雑なカッティングを機械に行わせることができるのです。また、木目をどのように合わせるか、一番適した板を選んでどのようにカットするかを知っているのは、木に対する確かな目を持った職人なのです

仕上げは職人のセンスの集大成

全て組立が終わった最後の仕上げには、形や表面の微妙なニュアンスに対する熟練した職人のセンスがものをいいます。角や端、表面の全ての仕上げは職人の手によって美しくやすりがかけられ、滑らかに均一になるまで磨かれます。

また、オイルやラッカー仕上げもなめらかに仕上がるよう、手作業で行われています。サイドボードの表面を手のひらでなでると、その柔らかく滑らかな仕上がりを感じていただけることでしょう。それは熟練した職人だけがあなたにお届けできる仕上がりであり、その背景には膨大な時間と細心の注意を払って行われる工程があるのです。この美しい、そして時間を超えたデザインの家具は、何世代にも渡って楽しんでいただけるものなのです。